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宮田賀奈子
更生プログラムで知り合った子持ちの女性と付き合い始めていた
ジェシーが動く動機、それは彼が愛する人の身に危険が迫った時
以外にありません。もう誰もジェニーの二の舞にはさせるものか、
そんな彼の気持ちは読みやすく、ウォルターには抜群の化学の
知識があります。人の命を、健康を脅かすものはナイフや銃とは
限りません。ウォルターの家に咲くスズラン科の植物から毒物を
作り出すこと、ガスに近付くチャンスがあったら使えとジェシーに
渡しておいたリシン入りの(これも植物から作る毒)煙草を
スズラン入りのものにすり替えさせることを考える知力があります。
かくして付き合い初めていた女性の子供は、突然原因不明の
高熱を発し、あっという間に意識不明の重体に陥ります。
ジェシーはリシン入り煙草がなくなっていることに気付き、また
自分のせいで誰かが死ぬ、今度は子供じゃないか、そんな!
俺がグズグズしていてガスを殺せなかったからこうなった、
どうしよう先生!(ジェシーは最後までウォルターを先生と呼ぶ)
ここぞという時でのジェシーの行動力には、目を見張るものが
あります。ウォルターは自分にすがるジェシーを落ち着かせ、
破壊的であるけれどかなり無茶なガス殺害計画に乗り出します。
ウォルターの計画は、一度目は失敗します。しかしガスを殺す
以外自分、いや、家族が生きる可能性はゼロだと思うウォルター、
第二の計画を思い立ち、実行に移し、見事成功させます。
(メキシコの麻薬カルテルと因縁があったガスの過去、
ガスがマックスとジェシーと共にカルテルの主力達を葬った回は
ぜひご自身の目でご覧ください。ウォルターの計画でガスが
死ぬのは、この回を観てからのほうが絶対効果的なので!)
ガスは消したウォルターでしたが、罰があるのが世の常。
がんが再発しました。メスを作るぞと言うウォルターに呆れた
ジェシー、まだ密造を続けるのかよ、もう十分だろうと言う
言葉も、貸しコンテナに隠していた資金洗浄しきれない大量の
紙幣を見せる妻のやるせなさも、ウォルターには届きません。
最初は家族のために始めた危険な副業は、抗いがたい力で
ウォルターを取り込みました。彼はすでに、自分のためだけに
麻薬を作り続けていたのです。メス帝国を築き、ボスは一人で
いいと思うようになった、真の悪人となっていたのでした。
さて、ガスがいなくなったからといって、メキシコのカルテル全部が
なくなったわけでもなく、アメリカ国内にもおいしい話があれば
ありつきたいという悪党はたくさんいます。DEAの捜査によって
(正確にはウォルターとジェシーがラボを始末したのですが)
ラボを失ったウォルターは、害虫駆除業者を取り込んで新たな
移動式ラボを手に入れます。その業者の従業員の一人が、
白人至上主義のギャングを叔父に持つ若者でした。
一介の高校教師がメス帝国を築いた、何よりあのガスを殺した。
この事実は、若者がウォルターに憧れるには十分でした。
新たな販売網とつなぎも取れ、ウォルターが作る良質なメスは
ついに海をこえます。DEAの捜査はより熱を帯び、ウォルターは
さらに冷徹に、合理的に、自己中心的になっていきます。ある不幸な事故で見知らぬ少年が死んだ(スズランの毒とは
無関係)あとも、ウォルターは鼻歌を歌うほどになっていました。
ジェシーはそんなウォルターを見て、悪の力を思い知ります。
積まれていく紙幣の山が崩れる時、ウォルターの運も尽きます。
2016/06/09(木) 04:55 記事編集 記事削除